もったいない

「もったいない」という言葉は、


(有用な人間や物事が)粗末に扱われて惜しい。有効に生かされず残念だ。(デジタル大辞泉より)


という意味の言葉で、環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが来日の際に「もったいない」という言葉に感銘を受け、世界共通語「MOTTAINAI」として広めることを提唱しました。


2014年、国連から320万トンの食料が困っている国々に提供された一方で、日本では621万トンのまだ食べられる食料が廃棄されました。国連の推計によると、世界中で年間13億トンの食料が廃棄され、それは世界の食料生産量の3分の1に相当するのだそうです。


日本で食品ロスが生じている大きな要因の一つに、より新しいものを求める消費者心理があります。「スーパーやコンビニなどで、陳列された一番後ろにある新しい商品を取る」というのは今は主婦の知恵になりつつあります。そうやって、日付の古い製品は、たとえ賞味期限や消費期限前であっても売れ残り、最終的に廃棄されてしまうのです。


問題を憂慮した一部の食品メーカーや小売業者は、賞味期限の表示から日付をなくすことを計画しています。フードバンクは、企業から賞味期限内の食品を寄贈してもらい、困っている人々に再供給しています。


ものを粗末にしない「もったいない」という気持ちを私たち一人ひとりがあと少し持つことで、社会や世界を変えられるかもしれません。(参考:日本経済新聞1/20夕刊)

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