影響力

米国のTIME誌が毎年発表している「世界で最も影響力のある100人」という記事があります。EQを世に広めたゴールマンは、社会的相互作用の結果を生み出す能力を影響力と呼んでいます。他人と向き合って、コミュニケーションする場合は、様々な感情、考え、理屈が飛び交います。それをどのように調節し、よい結論を導き出すか、そこで働くのが影響力という社会的才覚であり、この技術に長けた人がいれば、その場はうまく収まるのですが、そんな人がいない場合は、座はしらけたものになり、収まることもないだろうと言います。例えば、相手の怒りを鎮め、事態を収めるためには相手との関係を建設的に処理しなくてはなりません。このとき、権威を持っている人、地位の高い人、年長者などは、ともすると強い力を発揮して押さえようとしがちです。しかし、それでは強制的な押し付けになってしまいます。相手を見て、どの程度の力の行使が必要かを見極める社会認知能力を発揮し、強い力を発揮したい衝動を抑える自制力がなくては、適切な影響力を発揮することはできないのです。他人に影響を与える人は、社会的認知能力に長けた人なのです。(藤森平司著「保育の起源」より)




昨年は、スポーツ界での「パワハラ」が問題になりました。


権威を持つ人や地位の高い人にも、コミュニケーション能力が低い人が増えてきているということです。


私事として、肝に銘じていきたいと思います。

コメント

人気の投稿