社会的知性

アメリカにおける教育心理学の創始者とされるエドワード・ソーンダイクは、「人々を理解し管理する能力であり、人間の世界でうまく生きていくための誰もが必要とするスキル」を「社会的知性」と名付けました。そして、この知性は、人間関係について広い知識を発揮する能力にとどまらず、実際の人間関係の場でもその知性を発揮し、実践できる能力でもあることがわかってきて、この能力と脳の働きの関係を考える上で登場したのが「社会脳」なのです。しかし、社会脳というのは、ある神経細胞のことを指すわけではなく、脳のある特定の部位を指すわけでもありません。社会脳とは、他人との関係や他人に対する思考や感情などを統括する神経メカニズムの総称であり、他者の心的状態に常に波長を合わせ、また逆に他者の心的状態から影響を受けるプロセスのことなのです。さらに、社会脳の能力は、書物の上での学習で高められる能力ではなく、乳幼児期における養育者との関わりによって目覚め、以降の人間関係の積み重ねによって、発達していく能力なのです。(藤森平司著「保育の起源」より)




これからの時代を生き抜く上で、最も大切であると言われる「社会的知性」。


別の言い方では、「EQ 心の知能指数」とも言われます。


書物の上での学習で高められるIQではなく、人間関係の中で育つものが「社会的知性」や「EQ」と呼ばれるスキルです。


そして、このスキルは、少年犯罪やいじめにも関係していると言われています。


この能力を最も育てるにふさわしい場所が、保育園です。



コメント

人気の投稿