IQとビジネスの関係

ゴールマンの著書「EQ~こころの知能指数」が書かれるもととなったのは、1990年、イエール大学のピーター・サロベイ博士とニューハンプシャー大学のジョン・メイヤー博士による研究です。ふたりはIQ(知能指数)の高さとビジネスでの成功度合い(年収や役職など)との関連性を調べたところ、「IQの高さとビジネスでの成功に関連性はない」という結論にたどり着きました。では、「ビジネスでの成功者たちに共通する要因は何か?」と成功者たちの能力、性格、ビジネススタイルなどを調査していくと、成功するための能力として、「自身の感情を的確に把握し、感情のコントロールがうまいだけでなく、他者の感情の状態を感じ取る能力にも長けている。それによって、周りの人間と良好な関係を築くことができ、結果として優秀な成果を上げていた」という結果が出たのです。つまり、「対人関係能力に優れていた」というのです。そこで、この能力をEI(感情知能)と名付けました。そして、この知見が、ゴールマンによって「EQ(こころの知能指数)」として広く世に知られることになるのです。(藤森平司著「保育の起源」より)




この文章では、EQの高さがビジネスでの成功を呼ぶという形で書かれていますが、IQが全く必要ではないということではありません。ただ、IQとビジネスでの成功との関連はなかったということです。
もうすぐ今年も「成人式」を迎える時期になりましたが、渋谷のハロウィン騒ぎと同様に、一部の成人式が騒ぎを起こすニュースが、最近では成人式のニュース以上にメディアで取り上げられています。
上記の文章とは反対に、「感情のコントロールができず、他者の感情の状態を感じ取ることができない」若者が増えているということです。
このようなニュースを見ると、この子たちはどのような乳幼児期を過ごしていたのだろうと思い、改めて乳幼児教育・保育の重要性を考えさせられます。

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