子どもの遊びの変化

宮本は、子どもの遊びの変化についても考察しています。
「次第に子どもたちは仲間を作って遊ぶようになる。特に、7〜8歳くらいから、鬼ごっことか勝負遊びに夢中になり、玩具はたいして必要でなくなっていく。遊びそのものが楽しい要素を持った性質のものなので媒介物がいらなくなる。追っかけ鬼、ことろ、縄跳び、相撲などが特に人気があった。そこに、野球他の球技が日本に入ってきて、特に学校の運動として行われるようになってから、こうした在来の子ども遊びや兵隊ごっこをしのいで、今日では最も普遍化している。これらの遊びは、村の中では行う場所も少なく、また人数も整わないことから、たいていは学校の放課後に行われていた。マラソンも盛んに行われるようになった。それまでは村の道などをただみんなで雑然と走ることはあっても、ある一定の距離を競争することだけを目的とするようなことは少なかったので、一定の距離をある時間内に走るということは、子どもたちの興味をそそるものであったのだろう。遊びの世界でも、古い遊びに代わり、欧米文化から流入した遊びが子どもたちの遊びの大部分を占めるようになってきた。」(藤森平司著「保育の起源」より)

保育園で子どもの遊びを見ていても、時代の変化とともに子どもの遊びも変わっていっていることがよくわかる。鬼ごっこは今でもやっている子がいるが、それが発展してハンターごっこになったり戦隊ごっこになったりと、テレビなどの影響が大きいと感じる。保育園では昔ながらの遊びを子どもたちに伝えていく役割があるだろう。


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