伝統的社会に学ぶ

アメリカの進化生物学者 ジャレド・ダイヤモンドは、著書「The World Until Yesterday(昨日までの世界)」の中で、子育てについて伝統的社会から学ぶべきであると提案しています。わたしたちの住む日本社会を振り返れば、現代的うつ病、アレルギー、除去食、アトピー、・・・、最近まで、そのような言葉すらありませんでした。それが、あっという間に日本中に広がっています。もちろん、現代化は素晴らしい社会をもたらし、私たちはおおむね安心で安全な社会に暮らすことができるようになりました。しかし、ずいぶんとありがたいものを手に入れた半面、「子育て」という文化を実践し、子孫に残し、伝えていくという、太古からずっと遺伝子レベルで受け継がれてきたことが、明治以降の国家主義と西洋化によって机上の学問になってしまいました。ダイヤモンドは、伝統的社会から学ぶものとして、子育ての問題をあげています。大切な乳幼児の育児を、ただ母親だけに押し付けたり、働いている母親の都合だけに合わせその子の入れものとしての(量だけを満たそうと)保育所を作ったり・・・。
ダイヤモンドは、これから親になる人に向かって、伝統的社会で行われてきた次のような育児方法を取り入れるように提案しています。
●求められるたびに授乳する(現実的に対応可能であれば)」
●離乳を遅くする
●乳児に複数の成人とスキンシップをさせる
●添い寝をする
●乳児を抱きかかえ、正面を向かせる(おんぶ)
●グループ育児を増やす
●子どもの泣き声にすぐに反応する
●体罰を避ける
●子どもに自由に探険させる(子どもから目を離さないように)
●異年齢の子どもと遊ばせる(小さな子どもにも大きくなった子どもにも効果がある)
●出来合いの教育玩具やテレビゲーム、その他のお仕着せの娯楽でなく、自分たちで楽しむ方法を学ぶようにさせる  (藤森平司著「保育の起源」より)


先日、2025年の万国博覧会の会場が大阪に決まりました。


その後テレビのニュース番組に出演した大阪府の松井知事は、「50年後の世界を皆さんにお見せする」と言っておられました。


私は、是非「温故知新」の精神を大切に、新しい未来だけでなく、古き良き時代の日本文化と新時代との融合をテーマにして、日本の誇れる文化を国内や海外に伝えていってもらいたいと思います。。









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